Scansnap S1300

Ideapad A1の記事でさらりと「手元にあった漫画をスキャンしたPDFファイル」と書いていましたが、ドキュメントスキャナなしでは漫画のスキャンなんてやっていられません。
各社から似たような製品は出ているみたいですが、情報の多さや近くの家電量販店でも扱っている入手のしやすさからScansnap S1300を使用しています。


安価なモデルですが、これでも従来の「本を開いてガラス面に押しつけてスキャンする」方法と比べれば速度、手間、読み取ったデータの品質、いずれも雲泥の差です。
スキャン後の本は紙ゴミになってしまうので、貴重な本には使えませんけどね。

しかし、値段が安めのモデルだけあって二重送りの検知機能はかなり貧弱です。
裁断した本のように枚数が多いものを読み取る場合は、2ページ以上重なったまま送られていないかページ数で確認しておかないと心配ですね。
ただ、すでに100冊以上の本と大量の書類をスキャンしましたが多重送りは数回しか経験していません。
しかもそのほとんどは本をばらしたときに糊が取り切れていなかったか、スキャナ本体の手入れを怠ったために紙の粉がローラーにたまってしまったときでした。

小説をスキャンして原本を廃品回収に出してからページ抜けに気づく、なんてことにはなってほしくないですし、上位機種のS1500は超音波で二重送りを検知する機能が付いているそうなので資金に余裕があればそちらを選んだ方がストレスがないでしょう。
手入れをきっちりすればほとんどは上手くスキャンできると思いますが。

他の部分をS1500と比べるなら、Adobe Acrobatが付属しないという違いがあります。
スキャンしたデータをどのように扱うかにもよるのでしょうが、これで困ったことはないですね。
OCRによる文字認識・透明テキストの付加は付属のScansnap managerがやってくれますし、Kindle(Kindle3、現Kindle Keyboard?を使用)用のデータを作る場合はChainLPを使っています。

あとはスキャン速度が多少遅い、A3サイズのスキャンができないという違いがあります。
が、速度については他の作業をしながらであれば特に気になるほど遅いわけではありません。
読み取り品質を最高にすると異常な遅さになりますが、これは上位機種でも同じで、データサイズも膨れあがるので少し低い品質にしておくべきでしょう。
A3サイズのスキャンはS1500でも不便なことに変わりがないので、大学のレジュメなどA3サイズの紙を大量にデータ化したい場合はディスクカッターを使って原本の方を一気にA4にしてしまった方が楽な気がします。

S1500かS1300で悩むなら、最終的には設置場所・財布との相談になるでしょうか。
本体の大きさだけはどうしようもないので、置き場がない場合はS1300の方がコンパクトでおすすめです。
店頭で見たS1500はけっこう威圧感がありましたね。

しかし、そうそう壊れるものではなさそう(消耗品の交換目安を無視して使い続け、公式のクリーニングキットではなく安価なキムワイプと無水エタノールでいい加減に手入れしているにも関わらず)なので、「とりあえず安い方にしておいて壊れたら上位機種に乗り換え」というのは難しそうです。
二重送り検知機能の差で、スキャンしたい本が大量にあるならS1500にしておくことを強くおすすめします。
本の自炊用ではなく、ページ数の少ない書類ばかりの場合はオーバースペック感があるのでS1300で十分かもしれませんね。

もう一つの地味な利点として、S1500は付属ソフトがWindows用のものとMac用のもので別製品として売られているのに対して、S1300ならどちらでも使うことができます。
このパソコンを買う前はMacを選ぶ可能性もあったので、どちらを選んでも新しいパソコンで使うことができるというのも選択の理由の一つでした。
一番の理由は値段の差でしたけれど。

2012年2月17日追記:現在はS1500でもWindows用とMac用、両方のソフトが付いてくるみたいです。

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