「いいえ」ボタンの位置

今日は珍しくユーザインタフェース(UI)の真面目なお話…とみせかけて、消滅都市が題材です。
確かにUIデザインに関係する話題ではあるんですけどね。


従来、コンピュータを扱うのはそれを専門とする人が中心でした。
しかし、現在ではパソコンやスマホのような個人の端末、あるいは銀行のATMやコピー機など、一般の人が機械を操作する機会は多くなっています。
特に携帯電話に関しては、一度も触らない日がある人の方が珍しいかもしれません。

このような機器は、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)で操作するのが一般的です。
サーバ管理などはCUI(映画に出てくるハッカーが使っているような、文字ばかりの画面)で操作することもありますが、こちらは専門家でなければほとんど使わないでしょう。

OSの中で大きなシェアを占めるWindowsにも、コマンド入力で操作する「コマンドプロンプト」という画面が存在します。
パソコンは(業者の人や知り合いに設定してもらった)インターネットくらいしか使わない、という人はその起動方法どころか、存在すら知らないかもしれませんね。
実際に、それくらいGUIだけでほとんどの作業が完結するようになっています。


このGUIを開発する側が避けては通れないのがインターフェイスデザインです。
たとえ機能や情報が豊富でも、どこに何があるか分からないようなソフトやサイトは敬遠されますからね。

一例として、Adobe製品は機能が多すぎてわかりにくいので苦手です。
性能は認めますが、分厚い解説書を紐解いてマスターしないと使えないソフトというのはどうなんでしょうね。

インターフェイスデザインにおいても、もちろんオリジナリティを発揮するのは大切です。
しかし、GUIにはある程度「お約束」のようなものがあります。

例えば、ウィンドウを閉じるボタンは右上にあることが多いです。
ホームページ内でウィンドウ風のものが表示される機能を付ける場合など、その位置にボタンを置く必然性がなくてもそうすることが多いです。
この場合は、Windowsの基本に合わせればユーザが混乱しにくいため、というのが主な理由でしょう。

同様のことが「はい」と「いいえ」のボタン配置にも言えます。
多くのソフトでは左側に「OK」などの承認ボタンを配置し、右側に「キャンセル」などの拒否ボタンを配置しています。
さらに、重要な内容の場合はボタンを押した後に再確認の画面を表示することもありますね。
これはUIデザインを超えてUXデザイン(ユーザの経験をデザインする)の領域ですけれど。


さて、なぜ僕は長々とUIデザインについて語っているのか。
自分の専門分野に関わる内容である(一応サイト制作が専門)というのも理由です。
しかし、主な理由は「はい」ボタンが右側にあるアプリで押し間違えるという経験をしたからです。

このブログを見ている方には、見たことがある方も多いでしょう。
消滅都市でクエスト中にHPがゼロになったときのコンティニュー確認画面を。

あの画面は、右側にはい(課金アイテムを消費してコンティニューする)ボタンがあります。
この時点で一般的な配置と反対なのでミスを誘いやすくなっています。
しかも、お金で買ったアイテムを消費する重要な決定であるにも関わらず、コンティニュー時には再確認画面が表示されません。
コンティニューしない場合には、本当にゲームオーバーを受け入れるか再確認されるのに…。

課金アイテムを消費してもらうためのインターフェイスとしては優秀ですが、ちょっと不親切に感じます。
有料アイテムを購入する場合には当然確認画面が出る(法律上必須?)ものの、購入してある分を使う場合はいきなり使えてしまうんですよね。
これは他のアプリでも同じようなので、常套手段なんでしょうか。


ちなみに、ときどき引き合いに出しているモンスターストライクでもHPがゼロになるとコンティニュー画面が出ます。
そこでは左側に「はい」ボタンがあります。
そのせいで、このモンストと消滅都市を両方やっているとたまに間違えることに。
今回は消滅都市で間違えてコンティニューしましたが、逆にモンストで間違えてコンティニューしたこともあります。
これでノーコン記録が途絶えてしまいました。

かと言っていまさら消滅都市のボタン配置を逆にされてしまうと、今までの配置に慣れている人がミスするでしょう。
リリース前にインターフェイスを確認することの重要性を感じます。

コンティニュー再確認か、オプションからのノーコン専用モードの実装を望みたいです。
日常的にコンティニューしている人(いるの?)以外にとっては嬉しい機能だと思うのですが、いかがでしょうか。
(ミスで)コンティニューする人は減ったとしても、その分をガチャに回しそうなので収入はさほど変わらないような気がします。

0 件のコメント :

コメントを投稿