やはり格ゲーは難しい。『Arcana Heart 3 LOVE MAX!!!!!』

キャラクター選択画面

Steamの旧正月セールでは、これまでほとんど触れてこなかった格闘ゲームに属する作品を3本購入した。以前からウィッシュリストに入れてはあったが、そのままになっていたものだ。

同時に購入した『UNDER NIGHT IN-BIRTH Exe:Late』『BlazBlue: Chronophantasma Extend』『Arcana Heart 3 LOVE MAX!!!』のうち、まずは『Arcana Heart 3 LOVE MAX!!!』をプレイした。

ハートフル2Dアクション?

ストアページを見ると“ハートフル2Dアクション”ゲームだと表現されているアルカナハート。しかし、ゲームシステムは格闘ゲーム寄りである。アクションゲーム感覚でプレイすると置いてけぼり感が強い。

ホーミングによる移動

全てのキャラクターに共通する移動手段として、対戦相手の場所まで空中を飛んで移動するホーミングが存在する。相手をふっ飛ばしたときに追撃するのはもちろん、攻撃後の隙を消すためにホーミングを挟むことも可能だ。

格闘ゲームは移動が遅いイメージがあったが、ホーミングのおかげで素早く移動できる。それでも一般的なアクションゲームに比べると動きがもっさりしている印象は強いが…。

シンプルモード搭載

弱中強の攻撃、溜め、アルカナとスティックの操作を組み合わせることで豊富な技を繰り出せるアルカナハート。技の多さは魅力だが、そのまま操作の難しさに繋がってしまうのが難点だ。

ノーマルモードではコマンド入力が必要だが、シンプルモードにすれば弱攻撃ボタンを連打するだけでもコンボが繋がる。スマブラよりは複雑だが、1キャラくらいならばすぐに操作を覚えられるだろう。

とっつきやすい作品ではない

大技も多数ある

上記のような特徴があるとはいえ、やはり慣れるのが難しいゲームだ。むしろ、特殊な用語の多さなどで初心者向けとは言えないのかもしれない。

チュートリアル無し

このジャンルでは一般的なのかもしれないが、基本操作や攻撃コマンドを覚えられるチュートリアルのようなものは存在しない。トレーニングモードはあるので、公式サイトやWikiのコマンド一覧を見ながら1自分で練習メニューを組み立てる必要がある。

謎の用語

自分で特訓しようにも、「必殺技」「超必殺技」「アルカナ(超)必殺技」「エクステンドフォース」「アルカナバースト」など多数の用語があって理解するには時間がかかる。必殺技というと何らかのリソースを消費しそうだが、アルカナハートの必殺技は特定のコマンドを入力することで発動するキャラ固有技のことだ。

それぞれの技名も覚えにくいものが多く、「○○(特定の技)中にコマンド追加入力」などは必要な操作を理解するまでにさらに時間がかかる。

ストーリーモードとは

ストーリーモードが存在するが、各キャラクターのバックグラウンドが分からないまま話が進んでいく。戦闘前後に少し会話があるだけで、イメージとしてはぷよぷよのようなパズルゲームのストーリーモードに近い。キャラクター同士が知り合いでも、プレイヤーにとっては知らない人だ。

クリアまでの時間も非常に短い。ジャンル的にストーリーを求めるものではないにしても、せっかくキャラクターにこだわった作品なのだからもう少しボリュームがあっても良かったのではないだろうか。

解像度が低い

Steamでの発売は2015年だが、コンシューマ版は2014年に発売された作品だ。デフォルト解像度は1280×720となっており、1600×900に上げるとアンチエイリアスを4xにしてもドットの粗さが気になる。

ウィンドウモードではなくフルスクリーンにすれば1920×1080に設定することも可能だが、引き伸ばされた感じが強く出てしまうのでやめた方が良いだろう。

おすすめしにくい

『Arcana Heart 3 LOVE MAX!!!』がバグだらけであったり、ゲームバランスの崩壊した作品だったりという理由でおすすめできないわけではない。ただ、格闘ゲームというジャンルに馴染みのないプレイヤーがいきなり楽しめる作品ではなさそうだ。

難しいコマンド入力が苦でなく、CPUとの対戦だけで良いならセール時に買うのはありだろう。対人戦がしたいなら昨年末にSteamでも発売された続編『Arcana Heart 3 LOVEMAX SIXSTARS!!!』がある。

音声が2重になる

初起動時には、音声(SEとボイス)が2重になるという不思議な現象に見舞われた。喋り始めた少し後に、同じセリフをまた頭から言い始めるのだ。

最初はゲームの不具合かと思ったのだが、サウンドカードXonar DGのGXモードがオンになっていたのが原因だった。他のゲームでは普通なので全く気付いていなかったが、設定をいじっているうちに誤ってオンにしてしまっていたらしい。サウンドエフェクトはオフにしておこう。

Steamのフォーラムでも、同じトラブルが複数投稿されていた(いずれも英語)
音が2回聞こえる
メニュー画面で効果音が2回聞こえるバグ?


  1. ゲーム内でもポーズメニューからコマンド表が見られるが、ポーズするのが面倒なだけでなくどういった技なのかが分かりにくく不便だ。 ↩︎

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