Brothers - A Tale of Two Sons レビュー

これまたSteamホリデーセールで購入した「Brothers - A Tale of Two Sons」のレビューです。
今回はストーリーが短めで、実績も少なく、難しいものが無いのでクリア&実績全解除まで終わらせてからのレビューになります。

これはおすすめできるゲームですよ。


どういうゲームか

アクションゲームではありますが、シビアな操作を要求される場面は少なく、アクションパズル的な要素が強い作品です。
パズルと言っても謎解きが難しいわけではなく、ほとんどが二人居る主人公を上手く操作すれば進んでいけるものとなっています。

ストーリー、グラフィック、登場する仕掛けなどが相まって、「大人でも楽しめる絵本」のような雰囲気を持つストーリー重視のゲームです。
ゲーマーよりも、中学生くらいの子供向けかもしれません。

ただし、あまり小さい子にはおすすめできません。
ストーリー上でキャラクターの死がある他、障害物として巨人の死体があり、その死体を動かしたり壊したりして道を作る場面があります。
四肢欠損表現&流血が主なD判定(CERO)の理由でしょう。

PC版でもゲームパッドが無いとプレイできないのが特徴です。
これは後述する特殊な操作系統が原因ですが、このゲームらしさを出すためには必要なボタン配置なので仕方ないですね。

もう一つの特徴として、ストーリー重視のゲームにも関わらずほとんどセリフが無いことが挙げられます。
一応日本語にも対応していますが、メニュー画面の表示が日本語になるくらいで、そもそも文字がほとんど登場しません。
数少ないセリフ(掛け声や悲鳴などが多く、何語か不明)にも字幕は入りませんが、身振り手振りで物語は理解できます。

ストーリー

母親を海で亡くした主人公の一人(弟の方)が、その墓の前で悲嘆に暮れている場面から物語が始まります。
兄に呼ばれて行ってみると父親が病気で苦しんでおり、二人で荷車に乗せた父親を医者のところへ連れて行くことになりました。
医者に見せると、医者は地図を取り出して村から遠く離れたところにある薬があれば父親を助けることができると兄弟に伝えます。
二人は医者から地図を受け取り、薬を探す冒険へと旅立つのでした…。

というのがプロローグのあらましです。
実際には、父親を医者へ連れて行く場面からプレイヤーが操作することになります。
チュートリアルですね。

二人はまず村を出るまでに犬に追いかけられたり、橋を下ろすために走り回ったりすることになります。
さらに進んでいくと、トロールの鉱山や巨人の戦場などで様々なキャラクターと出会うことになります。
助け、助けられ、ときには襲われながら進む二人を操作して目的地を目指します。

普通にプレイすると、3時間程度のボリュームでしょうか。
クリア後にチャプターセレクトを使って称号を全て集めても、4時間しかかっていません。

独特の操作

一つのコントローラーで兄弟二人を同時に操る必要があるため、ボタン配置が特殊なものになっています。
しかし実際に使うボタンは二つ+左右のスティックなので、難しいわけではありません。
兄と弟を間違えて思った方に移動できないこともありますが、それで即死する場面は少ないので徐々に慣れていけるでしょう。

Xbox360コントローラーの場合、左スティックで兄を、右スティックで弟を移動させます。
単なる歩いて・走っての移動の他、登れる壁の登り降りや体重移動などもスティックで操作できます。
兄は水のある場所を泳いで移動することもできます(弟は一人で水に入ると溺れるので、兄と一緒に行動させましょう)。

移動以外の動作は、トリガーボタンで行います。
左トリガーで兄、右トリガーで弟が行動します。
動作内容は自動的に変化し、会話する、はしごに飛びつく、注意を引くなどその場に合ったアクションを行います。
物を持ち上げるなどの持続的なアクションの場合は、トリガーを離すまで継続します。

はっきり言って最初はかなり違和感がありますが、二人を同時に動かすには最適な配置だと思います。
ここでキャラクターを切り替えて…とやるのは面倒ですからね。

良い点

  • ストーリーがしっかりしている
    王道の冒険&成長ものです。
  • グラフィックがきれい
    各所に座って景色を楽しむためのベンチが用意されています。
  • 二人を同時に操作して進んでいくのが新鮮
  • 難易度が低く、ミスをしても大抵はその直前からやり直せる
    ストーリーに集中できます。
  • 飽きない程度のボリューム
    短めですが、このシステムで長すぎるとダレるので調度良いくらいです。

良くない点

  • ストーリーが基本的に一本道&ありがち
    王道なので安心感はありますが、助けられないキャラクターは助けられません。
    少し残念。
  • 操作に慣れるまでは少しだけストレスかも?
    すぐに慣れると思いますが。
  • フラグ管理のミスと思われるところがある
    失敗してやり直した場合やチャプターセレクトで始めた場合などに、キャラクターの立ち位置やムービーでの向きがおかしい事がありました。
    ミス→初期位置がおかしいので即死というバグも二つのシーンで確認しました。
  • カメラ操作が変
    一応ボタンでカメラの向きを変えることができますが、かなり制限があります。
  • ヒントが無い
    どうすれば先に進めるのか、ヒントがほとんどありません。
    サクサク進める仕掛けが多いですが、一箇所だけかなり時間がかかったところがありました。
  • ムービーをスキップできない
    一つのムービーが長めなこともあり、チャプターセレクトで称号を集めていると気になります。

総評

値段の安さも含めて考えると、おすすめできるゲームです。
長時間やり込める要素はありませんが、逆にライトに遊ぶにはもってこいと言えます。
休みの日に一気にクリアできてしまうボリュームですね。

別ルートなどもなく、リプレイ性が低いので定価で買うと少し物足りないと感じるかもしれません。
セールのときに気軽に買えて、値段分はしっかり楽しめる作品でした。


残酷描写についてですが、大人であれば血を見るだけで気分が悪くなる人でも無い限り大丈夫なレベルだと思います。
敵を攻撃すると血しぶきが…みたいな作品ではなく、リアルなわけでもないので背景として受け入れられるでしょう。

称号は12個存在します。
自力ではまずわからないものもありますが、チャプターセレクトもあるので取得は簡単です。
やり方さえ調べれば誰でもコンプリートできるので、称号取得率が気になってしまう人も安心ですね。

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