昨年Amazon経由で並行輸入品を購入し、メインのスマートフォンとして使用してきたNexus 5X。Nexusブランドのスマートフォンとしては、以前使っていたNexus 5に続く2台目だ。
Nexus 5はポケットから取り出そうとして落としてしまったときに破損したが、5Xはそうした事故に遭うこともなく1年半ほど利用していた。しかし、先日いきなり起動しなくなってしまった。
結論から言うと、最低限のデータを救出したのちに文鎮となった。
症状
強制終了
今回の場合、おかしな動作を続けていて最終的に文鎮化したというわけではない。直前まで何の不具合もなく使えていた端末がいきなり起動しなくなってしまった。OSアップデートの直後でも、新しいアプリをインストールしたわけでもない。
いつも通りに使っていたNexus 5Xの電源がいきなり切れてしまったのだ。しばらく電源を切らずに使っていたスマートフォンの強制終了は珍しいものではないが、このまま起動しなくなってしまうのは初めてだ。
再起動ループ
特におかしいとも思わず、強制終了されたNexus 5Xの電源ボタンを長押しして起動させる。
すると、いつも通りGoogleのロゴが表示された。本来であれば、この後にAndroidのロゴが出るはずだ。しかし、このときはGoogleロゴが出たまま再起動に入ってしまった。
さらに待っていると、ロゴ表示と再起動を繰り返している。「Nexus 5X ブートループ」などのキーワードで検索してみたところ、同様の症状が多数報告されていた。
修復の試み
そのまま検索を続けたところ、このブートループを(一時的にでも)解消できる可能性がありそうな方法が2種類見つかった。
- 何らかの方法で本体を加熱する
- 海外のユーザが開発したパッチを適用する
の2つだ。どうやらトラブルの原因はハード的なものらしく、前者はそのトラブルを熱によって一時的に、または長期に渡って解消することを狙ったものらしい。後者は壊れた部分を使わないようにするパッチだという。
両方の方法を試したが、手元のNexus 5Xで再起動ループが完全に直ることはなかった。
加熱
最初に試したのが、本体を加熱する方法だ。ロゴ画面しか表示されずブートローダに入れなかったため、これしか選択肢はなかった。
パッチを試したのは、加熱によって起動に成功してからだ。
検索結果には「フライパンで焼く」「オーブンで焼く」といった過激な方法も出てきたが、まずはドライヤーの温風を当ててみた。
室温が低い時期だからか効果が出るまでには時間がかかったが、ブートループ中のNexus 5Xを加熱しているとしばらくして通常通り起動に成功した。
LINEアカウント救出
ほとんどのデータは常時バックアップされるように設定しているので、行ったのはLineアカウント設定の変更くらいだ。後の復旧を考えて、PCからログインできるように設定した。
これを行っておかないと、かなり面倒なことになる。
パッチの適用
加熱することで起動に成功したNexus 5Xだが、温度が下がると強制終了してしまう。さらに、温めなおさないと起動させることもできない。
そこで、本体を熱した上で公開されている修正パッチを導入してみた。しかし、何ら変化は見られなかった。
文鎮化
おそらく、決定打となったのはパッチの適用を行っていた最中に強制終了が起きたことだ。書き込みの途中で本体の温度が下がって強制終了してしまったため、不正なデータが残ったものと思われる。
現在はドライヤーで加熱してもOSが破損していることを示すエラーメッセージしか表示されなくなってしまった。
Nexus 5Xがブートループに陥ったら
Nexus 5Xが再起動を繰り返すようになってしまったら、どうすべきなのだろうか?
加熱
まずはドライヤーによる加熱を試すべきだ。ドライヤー程度の熱であれば直接ハードウェアを破壊することは考えにくく、唯一効果が確認できた方法でもある。
特にブートローダに入ることができない場合には、まず加熱を試すことになるだろう。復活は無理でも、一度起動してデータを救出できるかもしれない。
ドライヤーの熱で起動しない場合、より高い温度が必要かもしれない。しかし、調理器具などによる高温は本体を再起不能にしてしまう可能性もある。また、分解が必要になる(そのままだと外装が溶ける)のでメーカーによる修理が受けられない・高額すぎて修理したくないときの最終手段と考えよう。
その後
幸いにも手元に通話用端末としてZenfone Goがあったため、現在はSIMカードを交換してこちらをメインに使っている。スマートフォンにハイスペックを求めていないこともあり、大きな不満はない。
本体のスピーカーはNexus 5Xよりも音質が良くないが、イヤホンを使うならばむしろ良い音に感じられるくらいだ。
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