Open Live WriterはBloggerの更新に使えるか?

Open Live Writerスクリーンショット

Windows PC用のブログエディタ、Open Live Writer。ウェブサイトの制作に使われるHTMLの知識がなくても、ワープロソフトのような感覚でブログの記事を執筆できるエディタだ。対応するブログサービスも豊富で、もちろんBloggerにも直接記事を投稿できる。

数少ないBloggerへの記事投稿が可能なブログエディタということで、このOpen Live Writerを2週間ほど使用してみた。Blogger標準のエディタは貧弱なので、StackEditなどの乗り換え先を試しているのだ。

なお、この記事はStackEditで作成している。

Open Live Writerの良いところ

連携するブログサービスを選択する画面

Open Live Writerはマイクロソフトが開発する無料のツールだ。無料ゆえに更新頻度は低いが、代替ツールが少ないこともあって利用者は多いようだ。

Open Live Writerには、以下のような特長がある。

記事の作成が簡単

一般的なウェブサイトに比べて、ブログの更新は簡単だ。HTMLの知識がゼロでも視覚的に編集可能なエディタを使って体裁の整った記事を作成することができる。

Open Live Writerを使えば、文字の装飾から画像の挿入まで様々な操作をボタンによって行える。HTMLを知っていても手打ちは面倒なので、細かい調整をしないならばこうしたツールを使うのが楽なのだ。

画像の挿入が特に簡単

中でも、画像の挿入機能は使いやすい。ワードで画像を使うのと同じ感覚でドラッグアンドドロップによって記事中に画像を挿入でき、サイズの変更(テンプレートを設定して自動設定可能)や各種エフェクトを追加することまでできる。

事前に画像編集ソフトを使う場合に比べれば編集の自由度では劣るが、Open Live Writerのみで完結して手間が省けるのは嬉しい。

マイクロソフトオフィスと統一されたインターフェイス

Open Live Writerのインターフェイスは、マイクロソフトオフィスのワードやエクセルと揃えられている。普段からオフィスを使いこなしているユーザであれば、違和感なく使い始められるだろう。

オフィスを使わないユーザには無関係だが、馴染んだインターフェイスで使えるのはメリットだ。

豊富な対応サービス

マイクロソフトが開発するOpen Live Writer。しかし、自社のサービスでしか使わせないといった制限はかけられていない。

Google Bloggerや他社のブログサービスへの投稿も可能だ。

Open Live Writerの良くないところ

マイクロソフトストアのスクリーンショット

優れた機能を持つはずのOpen Live Writer。しかし、意外にも評価はあまり高くない。

その理由は、主に多数のバグだろう。機能は豊富なのだが、短期間の利用であっても上手く動いていない部分が散見された。

Google日本語入力が使えない

Google日本語入力は無料で利用でき、時事ワードや固有名詞にも強い日本語入力システムだ。利用者も多いと思われるが、Open Live WriterではこのGoogle日本語入力が起動できずエラーメッセージが表示されてしまう。

MS-IMEはもちろんATOKも使えるようなのでGoogle日本語入力側のバグと言えるかもしれないが…他のアプリでは見たことがないエラーなのでとにかく相性が悪いのだろう。普段と変換候補が変わってしまうのは不便だ。

テーブルが編集不能になる

表を使って情報を整理することで、記事が見やすくなる。便利なテーブルだが、タグを手打ちするとかなり面倒なことになる。

<table>
    <tr>
        <th>項目1</th>
        <td>内容1</td>
    </tr>
    <tr>
        <th>項目2</th>
        <td>内容2</td>
    </tr>
</table>

Open Live Writerを使えば、テーブルタグも簡単に挿入・編集可能だ。これは事実なのだが、プレビュー用のタブを開いて記事の見栄えをチェックしたあとに編集画面に戻ると、テーブルを編集できなくなるというバグがある。

HTMLを直接編集することは可能だが、そうすると後述の別なバグが起きてしまう。

ソースを表示すると不要なaタグが挿入される

Open Live Writerはユーザが編集画面で作った外見を実現するために、自動的にHTMLを生成してくれる。それと同時に、細かな調整をしたいユーザのためにHTMLを直接編集可能なタブも備えている。

ただ、このあたりにもバグがあるようだ。ソースタブを開いて編集タブに戻ると、不要なaタグが挿入されてしまっている。

このaタグは編集画面から削除できないので、HTMLを直接編集して削除しなければならない。だが、ソースタブを開く度に追加で挿入されるため、Open Live Writer以外の場所(例えばBlogger内のエディタ)で削除するしかないようだ。

日本語がない

機能とは直接関係がないが、Open Live Writerに日本語版はないので英語で使うことになる。

HTMLを触らないなら使えるかも?

ウェブサイトのソースコード(HTML)

どうやら、Open Live Writerのバグの多くはプレビューやソースを表示するためのタブ絡みで起きるようだ。そういった機能を利用しないユーザならばこのツールを活用できるのではないだろうか。HTMLを直接編集しないとできることは限られてしまうが、せっかくタグを挿入する機能が充実しているのでそちらで補えば良いだろう。

画像の扱いやすさでは飛び抜けているので、他のテキストエディタやIDEで文章を編集してからOpen Live Writerで画像を挿入して公開、といった使い方もできそうだ。個人的にはなるべく一つのソフトでフローを完結させたいが、こうした使い分けが有効な場面はあるかもしれない。

WindowsだけでなくChrome OSから記事を投稿することも多いため、しばらくはOpen Live WriterではなくStackEditをメインに使ってみるつもりだ。画像の挿入はOpen Live Writerに比べて面倒だが、ブラウザだけで使える利便性と軽快さは強い。

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