ユーザ登録して利用できるブログサービスや、レンタルサーバを利用してブログを作成可能なシステムは多数ある。このにたすちゃんメモで使っているのは、Googleが提供する「Blogger」というサービスだ。
Bloggerの優れた点としては、Googleアカウントがあればすぐにブログを始められる点が挙げられる。サーバの設定やブログサービス個別の面倒な登録は不要で、思い立ってからブログを開設するまでのハードルが低い。これは特にITに不慣れなユーザにとってはメリットだろう。
一方、欠点はデフォルトのブログエディタ機能が扱いにくいところだ。ブラウザから簡単に記事の投稿が可能だが、機能はあまり多くない。また、使いやすくもない。
Bloggerのデフォルトエディタに代わってくれるかもしれない存在が、これまたブラウザから使えるStackEditだ。
StackEdit
StackEditはブログライティング専用のエディタではない。ブログに記事を公開することも可能なマークダウンエディタという位置付けになる。
マークダウンエディタ
マークダウン(Markdown)記法と呼ばれる書き方を使えば、高度な編集が可能なワープロソフトがなくても体裁の整った文書を作ることができる。StackEditはマークダウン記法の文書を作成できるエディタの一つだ。
テキスト入力とショートカットキーを組み合わせ、見出しを付ける、ハイパーリンクを設定する、テキストの太字や斜体などの強調を付けるなどの操作を素早く行える。特にテーブル(表)の挿入は、かなり効率的に行えそうだ。
リアルタイムプレビュー
Bloggerデフォルトのエディタには、二つの編集モードが用意されている。ワープロのように書体や文書内の画像も表示されるモードと、ブログを含めたウェブサイトの構築に使われるHTMLモードだ。
前者は投稿後の表示を見ながら編集できる。HTMLの知識がなくても、ビジュアルでイメージから記事を書ける形式だ。
後者はHTMLの知識があれば確実に自分のイメージ通りの表示を実現できる。反面、入力を終えてプレビューを見るまではミスがあっても気づきにくいのが難点だ。
StackEditには、リアルタイムのプレビュー機能がある。デフォルトでは画面の左半分が入力欄、右側がプレビュー欄だ。
必要な場合には入力欄を拡大することも可能だが、リアルタイムでプレビューを見ながら編集できる機能は重宝する機会が多いのではないだろうか。
他のエディタとの比較
Bloggerのデフォルトエディタを含む他のエディタと比較したStackEditの長所となるのは、以下のような点だ。
- マークダウン記法が使える
- ショートカットが豊富
キーボードのショートカットとマークダウン記法を組み合わせると、マウスをほぼ握らずに記事を作成できる。タブレット端末とBluetoothキーボードなどでも扱いやすそうだ。 - 軽量かつ安定している
作成中の記事は自動的に保存されているらしく、誤ってエディタを閉じてしまっても途中から再開できる。 - ブラウザだけで使える
Windowsだけでなく、Chrome OSやLinuxを搭載したマシンでも使える。 - クラウド連携
Google Driveなどのクラウドサービスに記事を保存しておき、別の環境で編集を再開できる。
逆に短所となりそうなのは、以下の点だ。
- 使いこなすのにやや時間がかかる
マークダウン記法やショートカットを覚えるまでは、標準エディタと同様かそれ以下の執筆効率になってしまう。
- 編集がやや面倒
編集機能はほぼ普通のテキストエディタだ。そのため、記事の構成そのものを何度も組み替えながら記事を作るユーザはアウトラインエディタの方が効率的に使えるだろう。
- Bloggerに下書きとして送信できない?
StackEditから直接Bloggerで記事を公開することはできるが、下書きとしてBloggerに保存する方法が見つけられていない。
- 画像の挿入が面倒?
Chrome OSで使ってみたところ、ドラッグアンドドロップで直接画像を挿入することができなかった。OS依存の問題なのか操作方法が間違っているのかは不明だが、事前にGoogle Photoに画像をアップロードしなければならない。WindowsのOpen Live Writerに比べればひと手間増えることになる。
Chrome OSではベスト?
まだ1記事しかStackEditを使って記事を書いていないが、選択肢の少ないChrome OSではベストな「Bloggerに投稿できるエディタ」かもしれない。
そもそもChrome OSのアプリは限られており、Bloggerへの投稿に使えるエディタはデフォルトのものかStackEditくらいしかない。
Chromeウェブストアで拡張機能を検索するとScribeFireというブログエディタが表示されるが、残念ながら現在はBloggerへのポストが不可能となっているようだ。日本語にも対応しておりインターフェイスは扱いやすそうだが、Bloggerで過去に行われたAPI変更に対応されていないらしい。
エディタは道具なのでユーザに合うことが最も重要だ。もしBloggerの標準エディタに物足りないものを感じている、あるいはWindows以外の環境で利用できるエディタを探しているならStackEditを試してみる価値はある。WindowsではOpen Live Writerという定番エディタもあるが、StackEditの軽量性が好みなので乗り換えるかもしれない。
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