パズルボブル系のカジュアルパズル『Supermagical』

パズルボブルを横向きにしたようなプレイ画面

Steamウィンターセールの最終日、セールの終了直前に購入したパズルゲーム『Supermagical』。購入当日にそのままプレイして、ひとまずストーリーの最後まで到達したのでレビューを残しておこう。

想像していたよりもストーリーが長いものだったので細かな不満点が出ているが、総合的に見ておすすめできるゲームであることは確かだ。ただ、良くない面も多い。

積極的な「おすすめ」ではなく「買うのを止めはしない」というのが正確だ。

Supermagical

Supermagicalは、現在Steamで販売されているPC用ゲームだ。Steamでのリリース日は2017年の8月となっており、まだリリースから半年も経っていない。

低価格の秘密

リリースからの期間が短いにも関わらず、先日まで開催されていたウィンターセールでは通常価格498円が199円と大きく値引きされていた。それには、この作品の出自が関係していそうだ。

SupermagicalはPC専用に開発されたゲームではなく、元はスマートフォン用のゲームアプリだった。現在日本向けの配信は行われていないが、過去には日本の企業がライセンスを取得してiOSやAndroid向けに配信を行っていたようだ。PC版での翻訳の自然さも、この経歴に由来すると思われる。

スマホ版は2012年に登場しているやや古い作品なので、低価格で販売できているのだろう。

おすすめポイント

エフェクトが長いので爽快感はやや薄い

セール時の価格や翻訳の質など総合的に見て一応おすすめできるタイトルであるSupermagical。特に評価できるポイントは次のような点だ。

気軽に遊べる難易度

ストーリーモードを一通りクリアするだけならば、難易度は高くない。パズルそのものはやや厳しめなのだが、アイテムや賢者・ペット(サポートキャラクター)を上手く使えば誰でもクリアできるだろう。

特に賢者に関しては、使わないとクリア不可能なステージも多い。クリアできないステージは、賢者の選択を誤っている可能性が高い。

賢者を見直してもクリアできなければ、コインを貯めてチューインガムを買おう。

日本語化されたストーリーモード

ステージをクリアしつつストーリーを進め、賢者を仲間にして使える魔法が増えていくSupermagical。繰り返しでワンパターンではあるものの、最後までクリアすればきちんとストーリーが完結する。

先述の通り、翻訳の質は高いので言語を気にする必要はないだろう。なんとなく伝わる程度ではなく、普通に日本語のゲームである。

おすすめできないポイント

連れていく賢者を選ぶ画面

高い評価を受けるに値する優れた作品ではあるが、手放しで褒められるわけではない。プレイしていると、良くない面も見えてきた。

タッチパネルに最適化されたインターフェイス

元がスマートフォンのアプリなので、インターフェイスはタッチパネルに最適化されている。PC版では、タップやスワイプの代わりにマウスを使う。慣れればプレイ可能だが、やや操作しにくいことは否定できない。

ストアページに部分的コントローラーサポートの表記がある通り、ゲームパッドでの操作も可能だ。こちらの方がパズル部分はプレイしやすい印象を受けたが、プレイ中に急に操作を受け付けなくなる(マウス操作が優先される?)こともあった。コントローラーへの対応はやや不安定かもしれない。

作業ゲー化

シンプルなパズルなので仕方のない面もあるのだが、Supermagicalはほとんど繰り返しだ。メインのパズル部分だけでなく、コイン探しやミニゲームなど同じことをやらされる場面が多い。方針次第である程度無視して進められるとはいえ、一気にプレイしていると飽きてしまうだろう。

ストーリーのクリアだけならば5時間程度なのでまだ良い。しかし、実績にはかなりのやり込みを求めるものがある。全実績解除を目指すと確実に飽きる。

不便な能力システム

Supermagicalには、プレイヤーが選択可能な3系統の能力がある。

  1. 賢者
    賢者は、ストーリーを進めることで仲間になるサポートキャラクターだ。最大2人を選んでステージに連れて行くと、固有の能力で攻略を助けてくれる。
  2. 帽子
    主人公の被る帽子を交換すると、コインを自動的に回収する、コイン入手量が増える、パズル画面のマーカーが見やすくなるなどの特殊な能力が付く。
  3. ペット
    パズルの支援や便利機能の追加をしてくれる。

これらの能力はいずれも、1つまたは2つを選んで発動させることになる。しかし自由度はあまり高くなく、ステージごとに攻略に必須の賢者やあえて外す理由のない帽子が決まっていることも多い。

必要な能力が分かっても一度クリアを諦めてマップ画面に戻らないと変更できないため、プレイヤーの戦略が試されるというよりも手間が増えるだけとなっている。

どの能力にしても、付け替えるのではなく徐々に開放されていく方式で良かったのではないだろうか。

冗長な演出

作業感の強さやユーザの手間が多いシステムと相まって、演出による待ち時間が長い。会話イベント前の登場エフェクトやパズルで大量消しをしたときのエフェクトなど、テンポが悪くなってしまっていると感じた。

世界観との兼ね合いもあるが、もう少しゲーム全体のペースを上げると再プレイもしやすくなりそうだ。

パズル好きなら購入はあり

通常価格でも500円と安価なゲームではあるが、もしSupermagicalを購入するならセール時を狙うのが良いだろう。200円とスマートフォンアプリ並の価格になるので、それならば不満も出にくいと思われる。

パズルというジャンル自体への適正はもちろん、スマートフォン向けの低価格アプリやインディーゲームに慣れているユーザであることが望ましい。サクサク進むゲームがしたい、あるいは複雑で頭を使うゲームがしたいならば他の作品を選んだ方が満足度は高くなるだろう。

難易度が低くキャラクターも可愛らしいので、大人よりも子供に向いていると言えるかもしれない。

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