Google Adsenseには、スマートフォン向けサイトで特殊な広告を自動的に配信してくれる「ページ単位の広告」というシステムがある。このページ単位の広告が新たに「自動広告」と名前を変え、パソコンやタブレット端末からの閲覧にも対応したようだ。
ただ、サイトレイアウトとの兼ね合いもあるのか現時点では広告の表示頻度がかなり高くなってしまう。洗練されたシステムになるまでは、手動広告と組み合わせて様子を見ながら使っていくのが良さそうだ。
自動広告の種類
自動広告には、現在のところ6種類の広告パターンが用意されている。4つはサイト内に自動的に広告が埋め込まれるもの、残りの2つはこれまでもページ単位の広告として提供されていたアンカー広告とモバイル全画面広告である。
テキスト広告とディスプレイ広告
ページにバナー広告を簡単に配信できる機能だ。サイト内に広告掲載用のスペースを用意しなくても、空いているスペースに合わせて横長のバナーやサイドバー向けの縦長バナーを自動的に設置してくれる。サイトデザインの変更時なども自動的に広告欄が作られるので、リニューアルの手間が少なくなるだろう。
ヘルプでは「高い成果が見込まれる場合に限って広告ユニットに表示されます」とされているが、現時点では広告の量が多すぎるように感じる。このブログではサイドバーに最大4つもの広告が表示されてしまったため、現在はオフにしている。
インフィード広告
記事や商品のリスト内に自然に溶け込むように設計されたという広告。現在はモバイルにしか対応していない。
個人が趣味で開設しているブログよりも、情報メディアや規模の大きなまとめサイトで見かけることが多いタイプの広告だ。このブログでは設定しても表示されなかった。サイトごとのデザインに合わせるため、表示されるまでに時間がかかるのかもしれない。
記事内広告
ページの段落と段落の間に広告が表示される。どこに広告が表示されるかは決まっていないらしく、妙な位置に出てしまうこともある。ユーザが手動で設定したアドセンスや他の自動広告と位置が被らないように判断されているのかもしれない。
難点として、段落と段落の間に空白ができてしまうことがあるようだ。単に設定を変更したばかりなので対応する広告が出ていないだけという可能性もある。
関連コンテンツ
広告と合わせて、サイト内の関連コンテンツも表示してくれるという。モバイルにしか対応しておらず、このブログでは表示されなかった。コンテンツの内容を解析するのに時間がかかるのかもしれない。
アンカー広告
従来のページ単位の広告で提供されていたものと同じで、モバイルにしか対応していない。元々表示率が高くないこともあり、ほぼクリックされないのでオフにしても良いような気がする。
モバイル全画面広告
モバイルでページが読み込まれているときに全画面で表示される広告。高い成果が見込めるときのみ表示されるとされており、レポートを見るとこのブログではほとんど表示されていないようだ。
使い方次第で便利に?
この自動広告の優れた点は、一度サイトのhead部分にタグを貼り付けてしまえばその後の変更が不要なことだ。HTMLを編集するのが得意ではないユーザでも、簡単に広告が貼り付けられる。
特にパソコンとスマートフォンで同じテンプレートを使用するレスポンシブ対応のブログなどでは便利だろう。画面サイズに応じてCSSで広告の種類を変更しなくても、自動的に広告が設定されてくれる。
手動に勝るものではない
一方、現時点では広告の頻度(数)を設定できないといった欠点もある。このブログの場合、全ての自動広告をオンにすると長文の記事では10個近い広告が表示されてしまった。特に「テキスト広告とディスプレイ広告」がサイドバーに大量の広告をねじ込んでくるため、現在はオフとしている。
HTMLを触りたくないユーザにとって最も使いやすいと思われるのはこのテキスト広告とディスプレイ広告なので、もったいなく感じる。ページ内に表示する広告ユニットの数を指定できるか、最大値を制限できるようになれば使い勝手が良くなるだろう。
既に手動で広告を配置しているサイトで使う必要もないが、これからサイトを作る・リニューアルするというなら自動広告に任せてみるのも一つの方法だろう。アフィリエイト収入の獲得を主目的としない個人のブログなら、この手軽さでお小遣いに繋がるのは嬉しいはずだ。
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